志望動機も自己PRも、書いてみると、なぜかありきたりになってしまう――そんな手詰まり、ありませんか。
実は、原因は文章力ではありません。「型」と「数字の素材」がないだけです。
この記事では、採用担当がスルーする定型文と、逆に目に留まる書き方の型をお伝えします。
この記事を読むと、あなたの実績を「数字」で語れるようになります。採用担当が通る型をお話しします。
(普段は1万人規模の企業で、書類を受け取り面接で合否を決めています。志望動機と自己PRは、毎回いちばん多く読む欄です)
志望動機・自己PRが「ありきたり」になる理由

先に結論です。ありきたりになるのは、文章がへたなせいではありません。「型」と「数字の素材」がないだけです。ここが分かると、書き出しやすくなります。
採用担当は、同じ定型文を毎日読んでいる
正直に言うと、志望動機の多くは似ています。
「貴社の成長性に惹かれ」「風土に共感し」――こうした一文は、ほぼ全員が書きます。だから、読み手の記憶には残りません。悪い文ではないのに、埋もれてしまうのです。
本当の原因は「素材」がないこと
抽象的な言葉で埋めてしまうのは、書く素材がないからです。
自分の実績を数字の形で持っていない。だから「頑張りました」「貢献したい」で埋める。逆に、数字の素材さえあれば、ありきたりからは抜け出せます。
採用担当がスルーする定型文

まずは引き算からです。次のような表現は、消すだけで他と差がつきます。
- 「貴社の将来性に惹かれました」
- 「成長できる環境だと感じ」
- 「新しいことに挑戦したい」
- 「風土・理念に共感し」
どれも、どの会社にも出せる文です。会社名を入れ替えても成立するならその一文は情報がゼロです。読み手は「この人は、うちじゃなくてもいいんだな」と受け取ります。
刺さる志望動機・自己PRの型

刺さる書き方には、決まった型があります。抽象語ではなく、実績と数字で組み立てます。ここでは、自己PRと志望動機を分けて示します。
自己PRの型:数字の実績 → なぜできたか
自己PRは、3つの部品で作ります。
- 何を、どの規模で、どれだけ動かしたか(数字の実績)
- なぜ、それができたのか(あなたの強み)
- その強みを、次の会社でどう活かすか
1で興味を引き、2で「再現できる人だ」と伝え、3で相手につなげます。数字があると、2の説得力が変わります。
志望動機の型:相手の課題 → 自分の実績で貢献
志望動機は、会社への「好き」を書く場ではありません。相手の課題に、自分がどう役立つかを書く場です。
- その会社が、今どんな課題を抱えていそうか
- 自分の実績(数字)が、その課題にどう役立つか
会社研究は、「相手の課題」を1つ見つけるためにやります。そこに自分の数字を結べば、志望動機は一気に具体的になります。
実績を「数字」に翻訳する【データ・IT職】

ここが、いちばんの差別化ポイントです。抽象語を、数字に置き換えます。
抽象語を数字に置き換える
「頑張った」「たくさん」を、規模と数字に変えます。
- 悪い例:「大規模なデータ分析基盤の改善に貢献しました」
- 良い例(仮の例):「10部署・約200人が使う分析基盤を改善し、レポート作成の時間を月40時間減らしました」
※数字は仮の例です。ご自身の実績に置き換えてください。
技術名や役割だけでなく、「規模」と「変化した数字」を入れる。これだけで、同じ経験が別物に見えます。
数字にできないときは、規模で
すべてが数字になるとは限りません。そのときは、規模や範囲で代わりを作ります。
- 人数(例:5人チーム、利用者1万人)
- 範囲(例:全社、1部署のみ)
- 頻度(例:毎日、月1回)
これは、職務経歴書の書き方とも共通する考え方です。あわせて読むと、書類全体の筋が通ります。 → 『職務経歴書の書き方|採用担当は2〜3分で何を見るか』
まとめ:数字が、ありきたりを消す

要点を整理します。
- ありきたりになるのは、文章力ではなく「型」と「数字」がないから
- どの会社にも出せる定型文は、情報ゼロとして読み飛ばされる
- 自己PRは「数字の実績 → なぜできたか → 活かし方」の3つで作る
- 志望動機は「相手の課題 → 自分の実績で役立つ」でつなぐ
- 抽象語は、規模と数字に置き換える
次にやることは、1つだけです。今の自己PRの1文を数字を入れて書き直すこと。 今日からできるのは自分の実績を1つ選び、「規模+変化した数字+なぜできたか」で書いてみることです。
書けたら次は面接です。同じ実績を、口で1分で語る準備に進みます。 → 『転職面接の答え方と逆質問』
もっと詳しく、穴埋めテンプレや職種別の例文で仕上げたい方へ。実績を成果に翻訳する例文集は、noteの有料記事にまとめています。 → 『志望動機・自己PRを数字で書く型』
採用担当が書類で見ている項目を確かめたい方は、無料の「セルフ診断チェックリスト」もどうぞ(LINEで配布)。 → LINE登録で受け取る:セルフ診断チェックリスト
全体像から確かめたい方は、こちらのハブ記事へ。 → 『転職は何から始める?データ・IT職の進め方を採用担当が解説』



コメント