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>>【米国高配当ETF】VYM・HDV・SPYD比較(メリット・デメリット)
>>【米国高配当ETF】VYM 株価推移・配当金・今後の見通し
■ HDV
・概要(株価、配当利回り)
・構成銘柄
・メリット、デメリット
・今後の見通し
この記事の信頼性
現在はデータサイエンティストとして大企業で活動しています。
1. HDVは優良高配当ETF。2022年は買い場になる可能性あり
・ただし、資産拡大に向けてはつみたてNISAが優先
HDVは優良高配当ETFです。
- 設定来200%成長の安定感
- 0.08%と低い経費率
- 優良高配当銘柄75銘柄によって構成
- 生活必需品やエネルギーなど不景気にも強いセクターで構成
四半期に一度分配金が発生するためインカムゲインが期待でき、キャッシュフローの強化に繋がります。
個別株に不安がある方、メンテナンス不要でキャッシュを得たい方に最適です。私も毎月定期購入を行っています。
しかし、資産拡大という点においてはつみたてNISAを活用し全世界やS&P500に投資することが一番です。理由は以下の2点です。
- 分配金に税金がかかるため。特に米国株には二重課税(米国と日本でそれぞれ課税されてしまうこと)の問題があるため、得られるリターンはどうしても少なくなってしまいます。
- 成熟企業が多く含まれているため。HDVに含まれる銘柄は成熟企業が多く、GAFAMのように今後大きな成長を見込むことはできません。
したがって、つみたてNISAを満額投資済みの方やキャッシュフローを増やしていきたい年代の方にHDVはおすすめです。
とはいえ、分配金再投資型の商品は実感が湧きづらいため、ある程度自分へのご褒美の意味も込めてETFに投資することも戦略としてはありだと思います。あなたにとって一番心地よいバランスで投資を行いましょう!
2. HDV概要
HDVは、ブラックロック社提供の米国高配当ETFです。
HDVには75の銘柄が含まれています。年4回の銘柄組み換えにより景気やトレンドにも対応できるようになっています。
配当利回り3.18%は高配当個別株と比較してしまうと見劣りしてしまうかもしれませんが、安定性の高さや個人でのメンテナンスが不要であることがプラスです。
また、経費率は0.08%と優良高配当ETFの中では高い値となっておりますが誤差の範囲内(他のETFは0.06程度)である上に、銘柄組み換えの頻度を考えると妥当と思います。
設定日 | |
純資産総額[十億 USD] | |
基準価格[USD] | |
配当金 | 四半期3/6/9/12月 |
配当利回り | % |
経費率 | 0.08 % |
銘柄数 | 75 |
銘柄組み換え | 年4回 |
a. 株価推移
HDVの年初来の株価推移は以下のようになっています。
2022年4月は利上げ影響もあり減少傾向にありますが、年初来で+2.85%と安定して推移していることが分かります。
その証拠に、ETF設定来の騰落率を見ると安定感を実感できるパフォーマンスとなっています(分配金再投資後の騰落率)(2022/05/03時点)。
期間 | 騰落率 |
1ヶ月 | -0.88 % |
3ヶ月 | 4.63 % |
6ヶ月 | 10.58 % |
9ヶ月 | 12.28 % |
1年 | 14.85 % |
2年 | 38.06 % |
3年 | 26.62 % |
5年 | 54.23 % |
年初来 | 6.58 % |
設定来 | 211.46 % |
b. 分配金
HDVの2018~2021年の分配金は以下の通りです。
2018年~2020年まで増配傾向です。特にコロナショックのあった2020年にはその存在感を顕著に表していました。
2021年はコロナバブルの影響もあり投資対象がハイグロ銘柄になった結果、前年と比較し微減という結果でした。
また、先日2022年3月の分配金が出ましたので、3月分の比較を行ってみます。
年月 | 分配金(前年同月比) |
2018年3月 | 0.798621(-) |
2019年3月 | 0.82208(+2.94%) |
2020年3月 | 0.914362(+11.2%) |
2021年3月 | 0.882118(-3.53%) |
2022年3月 | 0.76976(-12.7%) |
2022年は大きなマイナスからのスタートとなりました。この結果、2022年4月に売りに出る方が増えてしまいました。
一方で、これは買い場と見ることもできると考えています。詳細は「5. 今後の見通し」で。
3. 構成銘柄
HDVの構成銘柄上位10は以下の通りです。
名称 | 割合(%) |
エクソンモービル(XOM) | 7.89 |
アッヴィ(ABBV) | 6.39 |
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ) | 6.12 |
JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー(JPM) | 5.44 |
シェブロン(CVX) | 5.31 |
ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ) | 4.75 |
プロクター・アンド・ギャンブル(PG) | 4.67 |
フィリップ・モリス・インターナショナル(PM) | 4.27 |
メルク(MRK) | 4.09 |
コカ・コーラ(KO) | 3.68 |
HDVは構成銘柄が少ないため、以前ご紹介したVYMと比較すると1銘柄のウェイトが高いことが確認できます(上位銘柄は5%前後の比率)。
また、2022年にトレンドとなっている
エネルギー関連銘柄が期待できる理由は大きく2点です。
HDVの中で最も割合の高いエクソンモービル(XOM)の年初来の株価推移は以下のとおりです。年初来+34%(2022/05/04時点)と驚異のパフォーマンスとなっています。
4. メリット・デメリット
HDVのメリットとデメリットをまとめます。
・
・
■デメリット
・
・
・
まずはメリットから。
1つ目のメリットとしては、経費率が低いことです。ETFの経費率は0.1%以下を目安にすると良いと思います。人気の高配当ETF(VYM・HDV・SPYD)は0.06%~0.08%と条件を満たしています。また、債権に投資できるAGGやS&P500に投資できるVOOは0.03%と超低コストで運用できます。
一方で、昨年ごろより人気の高まっているレバレッジ型のETFは0.8~0.9%と非常に高い経費率となっており、お世辞にもおすすめはできません(SOXL:0.82%、SOXS:0.95%、SPXL:0.90% など)。
また、
さらに、
「3. 構成銘柄」でも述べたように2022年はエネルギー関連銘柄の株価高騰が顕著です。中でもXOMなどの優良銘柄に高い割合で投資できるHDVは投資妙味があると言えるでしょう。続いてデメリットです。
HDVは高配当ETFの中でも構成銘柄が少ないETFです。これは良い点・悪い点でもあるのですが、銘柄数が少ないということは一部の企業の影響を受けやすいということです(上がるときは上がりやすいし、下がるときは下がりやすい)。年4回構成銘柄が変更されるとはいえ、このリスクをどう取るかは投資家次第です(例えばVYMは400近くの銘柄で構成されているため、分散が効いていると言えます)。
HDVは米国株であることから、米国と日本ともに課税されます。したがって、分配金などとして得られる金額は少なくなってしまいます。確定申告により一部を取り戻すこともできますが、手間がかかる上に再投資型の商品と比較すると資産拡大の足かせになってしまいます。
5. 今後の見通し
HDVの今後の見通しについて、プラス要因とマイナス要因に分けて記載します。
・円安(米国ドルで投資している場合)
・ ■マイナス要因
・
まずは円安影響で円資産が拡大することです。通常金利の高い資産にお金は動くため、現在円安ドル高の状況です。したがって、ドルを保持しておくことで円換算したときに資産拡大となります(結果物価上昇などの影響があるためプラマイゼロですが)。
また、利上げによりバリュー株にトレンドが移りつつあるため、成熟企業の多いHDVは今後も安定した推移が期待できます。
そして、高配当ETFの中ではエネルギー関連銘柄も多く含むため、VYMやSPYDと比較してもキャピタルゲインを得られる可能性は高いと思います。
一方で、利上げにより市場全体がネガになっているため、2022~2023年頃までは大きな上昇は期待できないでしょう。
6. まとめ
したがって、定期買い付けを行ったり、RSIで株価妥当性を判断しながら買い付けを行うことをおすすめします。
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