ETF投資

【米国高配当ETF】SPYD 株価推移・配当金・将来性

投資対象として米国ETFに挑戦したいけど、おすすめはないかな。個別株は不安が大きいし、つみたてNISAは満額投資しているし。。利回りの良い投資先はどこかな。

こんな悩みにお答えします。

実は、初心者でも始めやすくキャッシュフローを増やせる高配当ETFがあります。

なぜなら、低い経費率でありながら常に安定したパフォーマンスを出していることに加え、利回りは3.5%を超えているからです。

今回は、米国高配当ETFであるSPYDをご紹介します。

この記事を読み終えるとSPYDの特徴を理解することができ、投資対象として検討することができるようになります。

>>【米国高配当ETF】VYM・HDV・SPYD比較(メリット・デメリット)
>>【米国高配当ETF】VYM 株価推移・配当金・今後の見通し
>>【米国高配当ETF】HDV 株価推移・配当金・今後の見通し

この記事の内容
■ SPYD
・概要(株価、配当利回り)
・構成銘柄

・メリット、デメリット
・今後の見通し

この記事の信頼性

ひよこ
ひよこ

私は、大学時代にプログラミングを学び、PHPなどのWeb系言語からAIに用いられるPythonまで幅広く経験してきました。

現在はデータサイエンティストとして大企業で活動しています。

また今ではプログラミングと投資を中心にほぼ不労所得として月10万円以上の収益を継続的に達成しています。

 

1. キャッシュフローを増やしたい方にとっては良い選択肢

・キャッシュフローを増やしたい方にとっては良い選択肢
一方で、SPYDは景気変動の影響を受けやすく懸念がある

また、資産拡大を考えるとしたらつみたてNISAが優先

SPYDは高配当ETFとして、VYMとHDVに並んで人気の高いETFです。

  • 0.07%と低い経費率
  • 配当利回り3.5%の高配当
  • 優良高配当銘柄80銘柄によって構成
  • 不動産や公共事業など景気に敏感なセクターで構成

四半期に一度分配金が発生するためインカムゲインが期待でき、キャッシュフローの強化に繋がります。

ひよこ
ひよこ

個別株に不安がある方、メンテナンス不要でキャッシュを得たい方に最適です。私も毎月定期購入を行っています。

 

しかし、SPYDは景気変動の影響を受けやすく、新型コロナウイルスやウクライナ情勢が不安視され、米国市場では利上げを控えている2022年においては懸念があります。

また、資産拡大を考えるとしたら分配金再投資型のつみたてNISAが優先になるでしょう。

 

したがって、SPYDは良い投資商品だが優先度としては高くない、と判断できるでしょう。ETFを検討する場合も、分散の効いているVYMエネルギーセクターの割合が大きく、銘柄入れ替え頻度の高いHDVの方が無難に感じます。

 

 

2. SPYD概要

SPYDは、ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ社提供の米国高配当ETFです。

SPYDには80の銘柄が含まれています。銘柄組み換えは年2回行われます。

現在の配当利回り3.5%程度であまり旨味があるとは言えませんが、高配当ETFの中では最も高くキャッシュフローの強化に最適です。

また、経費率は0.07%と低い値(ETFの経費率目安は0.1%)であり、優良ETFであることが確認されます。

設定日2015/10/22
純資産総額[十億 USD]6.488
基準価格[USD]42.59
配当金四半期3/6/9/12月
配当利回り3.56
経費率0.07 %
銘柄数80
銘柄組み換え年2回
SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF(SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF)は、S&P500高配当指数(同指数)のトータルリターン(経費控除前)のパフォーマンスに概ね連動する投資成果を上げることを目標とする。同指数は、配当利回りに基づき、S&P500指数の採用銘柄のうち配当支払い上位80銘柄のパフォーマンスを計測することを目標とする指数である。(引用:SBI証券)

a. 株価推移

SPYDの年初来の株価推移は以下のようになっています。

 

2022年4月は利上げ影響もあり減少傾向にあり年初来で+0.21%と微増に留まっていますが、以下の騰落率より設定以降安定感のあるパフォーマンスであることを確認できます(分配金再投資後の騰落率)(2022/05/04時点)。

期間騰落率
1ヶ月-1.24 %
3ヶ月4.62 %
6ヶ月10.99 %
9ヶ月13.37 %
1年12.66 %
2年68.55 %
3年32.67 %
5年59.29 %
年初来6.03 %
設定来98.84 %

b. 分配金

HDVの2018~2021年の分配金は以下の通りです。

2019年までは好調ですが、2020年以降コロナショックの影響を受け減配傾向です。

ひよこ
ひよこ

まさに景気の影響をダイレクトに受けています。

SPYD 分配金

 

また、先日2022年3月の分配金が出ましたので、3月分の比較を行ってみます。

年月分配金(前年同月比)
2018年3月0.348771(-)
2019年3月0.339422(-2.68%)
2020年3月0.396187(+16.7%)
2021年3月0.636159(+60.6%)
2022年3月0.65271(+2.60%)

3月だけに限ると順調に推移しており、直近5年間の中では過去最高を記録しました。

利上げ影響等が強く出てくる6月の分配金に期待したいと思います。

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3. 構成銘柄

SPYDの構成銘柄上位10は以下の通りです。

名称割合(%)
バレロ・エナジー(VLO)1.90
マラソン・ペトロリアム(MPC)1.62
シェブロン(CVX)1.57
ウィリアムズ・カンパニーズ(WMB)1.53
センプラ・エナジー(SRE)1.50
エクソンモービル(XOM)1.49
ダウ(DOW)1.48
ブリストル マイヤーズ スクイブ(BMY)1.47
ライオンデルバセル・インダストリーズ(LYB)1.46
アイアンマウンテン(IRM)1.45

変わらず不動産や公共事業中心ではありますが、昨今の天然ガスや原油価格の高騰を受け、バレロ・エナジー(VLO)やシェブロン(CVX)、エクソンモービル(XOM)といったエネルギー関連銘柄の比率が高まっていることが確認できます。

また、最も高い割合を占めているVLOでさえ1.90%であることから、ほぼ均等な割合で構成されていることが分かります(SPYDは80銘柄であるため均等の場合、1銘柄1.25%)

 

4. メリット・デメリット

SPYDのメリットとデメリットをまとめます。

■メリット
経費率が低い
インカムゲインだけでなくキャピタルゲインも期待できる
高配当ETFの中では利回りが高い

■デメリット
・景気の影響を受けやすい
2022年は利上げ影響から一時的に株価下落の可能性がある
分配金の二重課税

まずはメリットから。

1つ目のメリットとしては、経費率が低いことです。ETFの経費率は0.1%以下を目安にすると良いと思います。SPYDは0.07%と低い経費率で運用することができます。また、他の高配当ETF(VYM・HDV・SPYD)との比較は以下のとおりです。

高配当ETF経費率
SPYD0.07%
VYM0.06%
HDV0.08%

また、インカムゲインだけでなくキャピタルゲインも期待できることもSPYDの特徴です。設定来100%成長の実績を考えると中長期的には株価上昇が期待できます。

さらに、高配当ETFの中で利回りが高いことも魅力的です。高配当ETFの中では利回りが最も高く4%前後となっています。キャッシュフローを強化したいけど個別株への投資には不安がある方にとっては安定したインカムゲインを得ることができるSPYDは最適解になり得ます。

 

続いてデメリットです。

1つ目のデメリットは、景気の影響を受けやすいことです。直近では2020年のコロナショックをきっかけに株価は暴落し、元の値に戻ったのは1年後の2021年でした。VYMやHDVと比較しても下落幅が大きく戻りも遅かったため、SPYDを手放す投資家も多くいました。

また、2022年は利上げ影響から一時的に株価下落の可能性があることも懸念点です。2022年は米国市場の利上げの影響により、グロース株ほどではないにしても株価の下落が予想されます。したがって、すぐに利益を出したい方にとっては適さない投資対象となるでしょう。

そして、分配金の二重課税の問題があります。HDVは米国株であることから、米国と日本ともに課税されます。したがって、分配金などとして得られる金額は少なくなってしまいます。確定申告により一部を取り戻すこともできますが、手間がかかる上に再投資型の商品と比較すると資産拡大の足かせになってしまいます。

5. 今後の見通し

SPYDの今後の見通しについて、プラス要因とマイナス要因に分けて記載します。

■プラス要因
・円安(米国ドルで投資している場合)
グロース株からバリュー株へトレンド転換
■マイナス要因
利上げによる株価下落

まずは円安影響で円資産が拡大することです。通常金利の高い資産にお金は動くため、現在円安ドル高の状況です。したがって、ドルを保持しておくことで円換算したときに資産拡大となります。

ひよこ
ひよこ

結果的に物価上昇などの影響があるためプラマイゼロですが。。

また、利上げによりバリュー株にトレンドが移りつつあるため、成熟企業の多いSPYDは大きな下落は少なく推移することが期待できます。

一方で、利上げにより市場全体が慎重になっているため、2022~2023年頃までは大きな上昇は期待できないでしょう。

2022年は利上げ懸念から株価の下落が想定されます。配当利回りの高いSPYDですが、今後の動向次第ではトレンドのエネルギー関連銘柄やコモディティへシフトすることも検討するべきでしょう。中長期的に見れば良いパフォーマンスが期待できますが、今後数年は日の目を浴びることは少ないと思います。

 

6. まとめ

今回は米国高配当ETFであるSPYDについてご紹介しました。

SPYDは不動産や公共事業などを中心とした80の高配当銘柄で構成されています。利回りが高いことが特徴であり、他の高配当ETFの中では最も高い利回り約4.0%となっています。

2022年は利上げ影響もあり一時的な株価下落が予想されますが、中長期的には良いパフォーマンスを期待しています。

その理由は以下のようにプラス要因が見られるためです。
  • 円安(米国ドルで投資している場合)
  • グロース株からバリュー株へトレンド転換
  • 設定来100%成長

したがって、優先度は他の投資対象に劣りますが、機会損失にならないよう一定割合をポートフォリオに組み込んでみると良いかもしれません。

ひよこ
ひよこ

私は毎月定期買付を行い、不動産・公共事業セクターを確保するようにしています!(つみたてNISAや他のETFも購入しています)

 

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